【ARCC】というETF銘柄の解説記事。
ARCCは米国を中心とした中小企業向けの事業ローンに投資する個別銘柄。
ローンに投資するということなので、金貸しのイメージが近いかと思う。
そこまで有名な銘柄ではないが、強い個性があることから一部の人に注目されている。
僕も個人的に相場状況によって仕込みたいと思い続けてきた銘柄だ。
その強い個性とは高配当のことだ。
具体的には8%以上の高配当を継続的に生み出してきた実績がある。
高配当銘柄を保有し、その配当を生活の足しにして暮らす。
誰もが一度は憧れるライフスタイル。
それを実現させてくれる可能性のある銘柄ARCC。
解説していく。
ARCCの特徴
Ares Capital Corporation
- 設定日:2004年
- 配当利回り:13.63%
- エイリス・キャピタル (Ares Capital Corporation) は管理投資会社。米国にある中規模企業の債券および株式を中心に投資することで、収益および資本の増加を目指す。
中規模企業に投資する企業。
企業に投資してる企業に僕らが投資する感じになる。
いつもと異なる分散投資のやり方だ。
ETFは一般的に複数の企業の株の集合体のような資産。
ARCCはETFではなく、個別銘柄。一つの管理投資会社に投資するので分散投資のようで分散投資ではないようにも見える。
ARCCはBDC(ビジネス・ディベロップメント・カンパニー)という事業形態になる。
現在(2020年4月)の配当利回りは13%となっている。
とりあえず配当が高い。
BDC銘柄は配当が高いとされている。
理由は次の項目で説明する。
BDCとは何か
BDCとはビジネス・ディベロップメント・カンパニーの略称。
融資を必要としている企業に融資して事業のサポートをする事業のこと。
ARCCはBDCの中でも現在最大手となっている。
BDCを必要としている企業は銀行から融資を受けていないという捉え方も出来る。
これはネガティブな捉え方をすることが一般的だ。
普通なら銀行で融資を受ければいいのに、BDCに依頼するということは銀行の融資を受けられない不都合があると考えることもできる。
また銀行の融資を待つ時間がないというケースも考えられる。
感覚的にソーシャルレンディングのイメージが近いような気もする。
配当込みのリターンはS&P500と遜色なく、ほぼ等々。
BDCでは収益のほとんどを配当に回すことで、節税を行うという特徴がある。
だから高配当なのだ。
その兼ね合いもあり、配当だけ多くて株価はあまり変動しないという特徴もある。
BDCは懸念が残る事業形態かもしれないが、過去の実績はとても優秀ということを覚えておきたい。
経費率
無い!
ETFや投資信託に保有コストは存在するが、ARCCは個別株なのでコスト無し!
セクター比率
金貸し事業なのでセクターは100%金融。
セクター分散は無し!
でも投資先の企業のセクターは色々ある。
ヘルスケア、情報技術などが上位になっているがVOO級に色々なセクターが入り乱れているのが分かる。
意外に分散されているということだ。
パフォーマンス
2009年~2020年までのチャートを確認。
まずは折線グラフ。
そして棒グラフ。
今「ショボ。」って思ったでしょ。
あとでARCCの魅力伝えるから最後まで読んでね。
一旦このチャートを解説する。
最大の特徴はほとんど株価は横這い。
リーマンショック期間のみ大きく株価は下落していたがそれ以外は15ドル〜20ドルで推移。
直近のコロナウイルスに伴う下落も大きいことが分かる。
ARCCは経済危機に弱い。
厳密にはどの銘柄も経済危機に弱いかと言われれば弱い。
ARCCは経済危機の時以外ほとんど株価が変わらないから、その特徴が顕著だ。
だからこそ経済危機の時に仕込む事が出来れば、安定の高配当がゲット出来る見込みが高くなる。
ちなみにリーマンショックの時には最大82%の下落をしていた。
82%って笑っちゃうw
誰が継続保有出来るの?って思う。
ちなみにその翌年プラス132%のリターンだったそうです。
過去の配当推移
リーマン直後は資金繰りに苦労したのか、減配している。
そこを除いたほとんどの期間は高配当を維持。
時には10%以上の配当を出している。
再度記載するが、暴落時に仕込んでおけば良さそうな気がする。
他銘柄との比較
ARCCは米国中堅企業の融資する個別株。
間接的な米国株分散投資。
一般的なETFと比べ限定的な分散投資である。
今回は米国全体に投資する【VTI】と比較する。
また比較は配当込みのトータルリターンにおいて比較する。
ARCCの配当抜きの比較なんてなんの意味も無いからね。
これを理解した上で
2005年から2020年で比較。
青ARCC
赤VTI(全米株)
平均年利は以下の通り
ARCC 7.11%
VTI 7.32%
リターンはVTIの方が僅差で勝ち。
でもARCCはBDCという聞きなれない事業形態の中大健闘ではないだろうか。
ここで留意しておいて欲しいのが配当は課税されてしまうという事だ。
トータルリターンを比較するときに同等のパフォーマンスの場合、配当込みの場合課税が考慮されていない事が一般的。
だからARCCは課税分リターンが劣後してしまう。
それでもこのパフォーマンスが続くようであれば、投資する価値は存分にあると思う。
だってS&P500と同等のパフォーマンスで高配当もらえるって魅力的だよね?
S&P500は分散されているETFでの投資なのでリスク分散の意味で保有しやすいが、ARCCはサテライト的な位置付けで投資価値があると思う。
評価
ARCCは個別株。
個別株で長期投資するのは手放す判断が難しいことからあまり僕はやらない。
でもこの個別株は分散投資を行う事業形態やリーマンショックでも配当を維持した実績などから魅力のある銘柄と思う。
配当は長期投資において課税という足かせがあるので、配当なしの銘柄の方が効率的と良く指摘される。
でも配当再投資での投資戦略は精神的に銘柄の保有を継続させやすい効果があると言われている。
暴落時に狼狽売りさせにくいということだ。
暴落時に明確な資金管理を行いながら保有する分にはアリだと思う。
普段株価が15ドル以上なので○ドル以下の時に毎月○万円積立する。
そんな感じでナンピンするのも悪くないのでは?と個人的には捉えている。
過去にこんな記事も書いています。
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