今日はQQQというETF銘柄の解説記事。
ETFで全世界株に投資する銘柄といえばVT。
米国株を全体に投資する銘柄といえばVOO。
そしてその米国株の中でナスダック上場銘柄という分野に投資できるのがQQQ。
簡潔に説明するとすれば
QQQを使えばアメリカのイケイケの株に偏った分散投資が可能
という感じ。
解説していく。
QQQの特徴
ナスダックに上場している時価総額上位100社で構成されている、ナスダック100指数への連動を目指したETF。
IT関連などのテクノロジー系の企業が多く、アマゾンやアップルなどの企業も含まれている。
グロース株と呼ばれる株価の成長に期待出来る銘柄が数多く組み込まれており、景気が安定している局面では株価上昇が大きい見込み。
1999年より設定された銘柄。
経費率
0.2%
コスト0.2%は低コストと言える水準。
低コストで有名なバンガード社のETFは0.03%の銘柄などもあるので、超低コストとは言えないが低コスト。
セクター比率
上位5セクターは以下の通り
- 情報技術 47%
- 通信技術 20%
- 一般消費財 15%
- ヘルスケア 7%
- 生活必需品 6%
情報技術、通信技術の2つのIT関連企業系のセクターのみで7割近くを占める。
ナスダック市場というのはこのようにテクノロジー株に偏るので、他のセクターへの分散は全部併せても3割程度に留まる。
テクノロジーだけに投資したいのであれば、この3割のセクターが余計かもしれない。
テクノロジー以外にも少し分散性が欲しいと言った場合に出番となる銘柄だろうか。
この銘柄のリターンは米国のテクノロジー関連企業の成長に懸かっていると見れる。
保有上位銘柄
マイクロソフト、アップル、アマゾンこの3つの銘柄はそれぞれ1割程度の構成比率となる。
マイクロソフト、アップル、アマゾンの3つで約30%の比率となると普通のETFと比べて偏りを感じる。
一般的なインデックス投資をやってる人からすれば集中投資に近い要素がある。
ただ、近年の米国の株価を牽引してきた銘柄たちでもあるので、QQQを採用するということはそういった銘柄に素直に比重を高めて投資をするといった方針とも取れる。
パフォーマンス
1999年~2020年までのチャートを確認。
まずは折線グラフ。
そして棒グラフ。
確認してもらうと分かると思うが、2000年にITバブル崩壊があったのでそこで大きく下落しており、その後少し回復した後にリーマンショックを迎えている。
なので最初の10年はかなり厳しいパフォーマンス。
2000年〜2010年頃は米国株は暗黒時代のようなシーズンだったのがここから分かる。
よく人気のブロガーで投資信託の記事なんかを見ると2010年以降に設定された銘柄の話ばかりしているので、大きな経済危機などの出来事がない相場のみ見てるようにも思える。
QQQも2010年以降のチャートだと全く違う印象に見える。
いかがだろうか?
見る期間によって銘柄の期待感は全くもって変わる。
QQQの平均年利は1999〜2020年だと約4%。2010年〜2020年だと約17%だ。
他銘柄との比較
QQQは米国株の中でもナスダック銘柄に投資するETF。
今回は米国全体に投資する【VOO】、全世界株に投資する【VT】と比較する。
3つの銘柄とも設定されている2011年から2020年で比較。
青QQQ(ナスダック)
赤VOO(米国)
黄VT(全世界)
平均年利で見ると
QQQ 16.8%
VOO 12.0%
VT 7.3%
この9年間を見ると世界の株価の牽引をしたのは米国であり、米国の株価を牽引したのがテクノロジー関連銘柄ということが分かる。
投資信託で投資したい場合
NASDAQ銘柄にETFで投資するならQQQ。
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評価
過去10年間ナスダック銘柄の成長は著しいものがあり、今後のリターンに期待してしまうのが普通だ。
ただどんな銘柄もハイリターンなものは何かに偏っていたからハイリターンなのだ。
QQQはテクノロジー関連の銘柄が多かったからハイリターンだった。
相場の変動は様々な要素から引き起こされる。
いつの日かITバブル崩壊のような特定のセクターが大打撃を受けるような事態は必ず起きる。
そうなってから投資戦略を見直すより、投資方針は基本的に幅広く分散されているものをとるべきだ。
ポートフォリオの一部に組み込む銘柄として候補とすればいいのではないか。
過去にこんな記事も書いています。
米国全体に投資するETFです。
www.pucchix3.com
米国以外の先進国を組み込んだ投資信託についてです。
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