今日はEDVというETF銘柄の解説記事。
EDVは米国の国債に投資するETF。
いわゆる債券タイプの銘柄。
債券は一般的に株式タイプと比べてあまりリターンを見込めないことが多い。
この銘柄も長期的に右肩がりの綺麗なチャートではない。
しかし特徴として株式が下落するようなタイミングでEDVはリターンが上がるといった点がある。
長期投資のやり方は色々あるが、様々な相場に対応するためのポートフォリオを検討する際に候補に上がる可能性のある銘柄と思っている。
解説していく。
EDVの特徴
バンガード・超長期米国債ETF
- 設定日:2007年12月6日
- 配当利回り:1.99%
- 組入銘柄数:82
- 残存期間20~30年の米国債ストリップス債をカバーする、バークレイズ米国債STRIPS(20-30年)均等額面インデックスに連動したパフォーマンスを目指します。
米国債の中でも20年オーバーの長期国債に投資する。
そしてストリップス債という債券を組み込んでいる。
ストリップス債というのは通常債券に付随する利息を切り離している債券のこと。
債券は一般的に利息を出す。
ストリップス債は利息がない代わりにその分、ディスカウントされて取引される債券。
課税を売却時まで後回しに出来るといった特徴となる。
経費率
0.07%
コスト0.07%は超低コストと言える水準。
パフォーマンス
2009年~2020年までのチャートを確認。
まずは折線グラフ。
そして棒グラフ。
折れ線グラフ見るとあまり綺麗ではないが一応右肩上がりなのが分かる。
注目したい点としては2020年の時点の値動きだ。
これは2020年2月末までのチャートなのだが、大きく上昇している。
この時期はコロナの感染拡大の影響により株式相場が大きく下落していた時期だ。
そんな中EDVは大きく上昇。
2020年年始から2020年3月末までのリターンは27%だった。
コロナの影響でありとあらゆるものが下落して行く中、株式からこういった債券にお金が流れ込む。
こういった経済危機のタイミングは多くはないが、そういった時にこそリターンをもたらす銘柄だ。
他銘柄との比較
EDVは米国株の中で高配当な銘柄に投資するETF。
今回は米国全体に投資する【VOO】、米国債でEDVと似た性質を持つ【TLT】と比較する。
2011年から2020年で比較。
青EDV
赤VOO(米株)
黄TLT(20年債)
雑感で捉えていくと
米株(VOO)が上昇している時はEDVやTLTが下落したりする。下落していないとしても上昇幅は小さくなっている。
VOOが下落している時はEDVやTLTが上昇しやすい。
そして2018年のように株も債券も同時に下落するような年も稀にある。
ということだ。
平均年利は以下の通り
EDV 11.8%
VOO 12.3%
TLT 8.55%
EDVは債券のくせにVOOにそんな劣後してないパフォーマンスをこの期間は出していた。
ちょっと意外な結果。
評価
EDVは債券ETFなので大きな注目がなかなか集まらない。
基本的に長期のパフォーマンスは債券<株だからだ。
債券を使うとすれば単一で保有するのではなく、ポートフォリオの値動きのリスク低下の為に活用する人が多いだろう。
株価下落時に値動きが無い日本国債のようなものが一般的だが、EDVは相場悪化時にリターン上昇傾向がある。
ポートフォリオに組み込んで、適切なリバランスの判断基準があった場合にパフォーマンスが改善される見込みがあると思う。
2011年は一年で50%程度の上昇をしていたような債券だ。
ハイリターンな銘柄は何かのキッカケで同じ幅の下落をすることもあるので、慎重に取り扱いたい債券ETFだ。
過去にこんな記事も書いています。
www.pucchix3.com
www.pucchix3.com
Instagramのアカウントもやっています↓
匿名人気投票です⇩
ポチッとして頂けると、読んでもらえたってなって僕が嬉しくなります。