僕は、テクニカル分析の技術はあまり無い。
そんな中いくつかの指標を観察することで、ある程度相場の割高感などがある程度分かるようになってきた。
それぞれ1つ1つの指標だけで確信は持てないが、信頼性のある指数を複数組み合わせることで正確性が増したと感じる。
今日は僕が気にしている指標の1つの話をしようと思う。
【ヒンデンブルグオーメン】だ。
ヒンデンブルグオーメンとは
ヒンデンブルグ・オーメンとは、米国株式市場での暴落の予兆サインと呼ばれるテクニカル指標。
高値銘柄数や安値銘柄数などから算出し、1度点灯すると30日間、暴落の危険があると言われているテクニカル指標。名前の由来は、ドイツの飛行船「ヒンデンブルク号」の爆発炎上事件からきています。
オーメンとは不吉の前兆を示す言葉らしい。
要するにヒンデンブルグオーメンとは、アメリカ経済の下落の予兆みたいなものだ。
ヒンデンブルグオーメンの発生条件
1、ニューヨーク株式市場で52週高値更新銘柄数と52週安値更新銘柄数の両方が、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の合計の2.8%以上あること
2、NYSE総合指数(ニューヨーク証券取引所の全普通株式の調整時価総額加重平均指数)が50営業日前を上回っている
3、マクラレンオキシレーター(短期的な騰落を表すテクニカル指標)がマイナス
4、52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない
条件1の銘柄数の2.8%以上とあるが、これは2.2%と2.5%バージョンもあるらしい。数字が大きい方がより強いシグナルとなる。
この発生条件を見ても、はっきり言ってあまりピンと来ない。。
上げ相場の中に一定数の下落銘柄が混在し、カオスな状況の時に点灯するシグナルとでも思っておけばいいかな?と解釈してる。
ヒンデンブルグオーメンが発生するとどうなるか
ヒンデンブルグオーメンが発生すると、以下のことが起こるとされている。
・77%の確率で株価が5%以上下落
・41%の確率でパニック売り
・24%の確率で重大なクラッシュ
点灯から1ヶ月の間にこういったことになると言われている。
そう、1ヶ月間有効なのだ。
一番高い確率で発生するのが、77%の確率での5%以上の下落だ。
ざっくりいうと4分の3の確率で発生する。
4分の1の確率で何も起こらない。といった感じだ。
確率で見ると結構高い確率で、相場変動が起きると思える。
例えばヒンデンブルグオーメンが点灯してベア型の資産をロング保有したら、4分の3の確率で5%以上含み益になるという仮説が導き出せる。
まぁ、4分の1の確率で含み益にならないとも言えるのだが。。
過去の点灯日
過去の点灯状況を見てみよう。
直近の点灯開始日
2020/1/28
2019/11/14
2019/8/2
2019/7/23
2019/5/10
2018/9/25
2018/9/5
2018/8/9
2018/8/2
2018/7/26
2018/7/18
2018/6/18
2018/4/24
2018/1/30
2018/1/19
本日のトレードインディケーター – eワラントジャーナルより引用
日付言われてもピンと来ないと思うので、チャートで見よう。
ヒンデンブルグオーメンは米国経済の暴落予兆のサインなので、米国を代表する株価指数の1つS&P500で見る。
赤丸がヒンデンブルグオーメン点灯タイミング。
こうして見て見ると2018年は、ヒンデンブルグオーメン点灯しまくりだ。
点灯後は、かなり高確率で一定の下落が見られる。
6月以降は月一で点灯している。
夏に何度も点灯した後、秋に巻き起こった世界同時株安が発生した。
世界同時株安発生後から半年経過しているが、この期間は一度も点灯していない。
ヒンデンブルグオーメンは上昇相場でしか点灯しないことが関係していると見られる。
このシグナルは、通常数ヶ月に一回しか点灯しない。
そんな中2018年の夏は、繰り返し点灯していた。
僕はそれがきっかけで、警戒感を抱くきっかけに繋がり他の指標も気にするようになった。
そこから、保有資産を一時的に現金化する判断に繋がった。
結果として世界同時株安を回避出来た。
因みに1985年以降において、過去の暴落前には必ずヒンデンブルグオーメンは点灯していたとか。。。。
これだけでの判断では確信を持つには至らないが、参考になる指数の1つだとは大いに感じる。
ヒンデンブルグオーメンの活用方法
結論から言うとヒンデンブルグオーメンだけで、投資成績を上げるのは難しいと思う。
あくまで下落の予兆と捉えて欲しい。
ヒンデンブルグオーメンを投資判断に取り入れるとすれば
- 点灯時にはヘッジやポートフォリオのリスク度を抑える
- 点灯したら下落時に買う銘柄を検討する
そんなところだろうか。
ヒンデンブルグオーメンは、4分の1の確率で何も起きない。
だから信頼しすぎてはいけないシグナルでもある。
個人的にヒンデンブルグオーメンを気にする水準としては
Fear & Greed Indexの指数が大きな数値でありながら、ヒンデンブルグオーメンが点灯した時だ。
Fear & Greed Indexに関してはこの記事で詳しく書いている。
www.pucchix3.com
Fear & Greed Indexが80以上でヒンデンブルグオーメンも点灯したら、それは結構な確率で下落が起きる前兆として機能すると思う。
絶対ではないが、可能性が高い。
因みに2017年は点灯しても下落しないということが、何度かあったようだ。
ヒンデンブルグオーメンが点灯したら「下落くるかも?」という意識を持つ程度にしておいて、下落がきてから売買をするぐらいにした方がいいかもしれない。
まとめ
ヒンデンブルグオーメン。
まず、名前が覚えにくい。
発生条件も全く覚えられない。
だが、点灯したら高確率で下落となる。
相場を観測する指標は無数にあり、それぞれが100%の的中率は無い。
自分の投資方法に対して有効な指標を複数把握し、それぞれを組み合わせることで相場観測の精度は増加するはずだ。
僕は世界経済のインデックス指数の長期投資を行っている。
そこに対してヒンデンブルグオーメンは参考指標の1つの成りうると判断している。
これを用いて暴落の予兆を感じ取るというのは、暴落後の準備に役立つのではないだろうか。
過去にこんな記事も書いています。
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